傾聴を3つに分解して解説

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以前の記事「傾聴について」では「五感をフルに使う」と書きました。特に相手と対面している場合では、聴くだけでなく見ることも重要です。さらに進んで、想い(思考と感情)を読み取ることも必要です。そこで今回は傾聴を3つに分解して、段階的に説明します。

傾聴=1.話を聴く+2.状態の観察+3.想いの洞察

傾聴は下の3つのことを行います。

  1. 話を聴く:話の内容と声の調子、話すテンポや間に注意して聴く
  2. 状態の観察:客観的に表情や体の動きなどを注意深く見る
  3. 想いの洞察:話を聴き、観察して想い(思考と感情)を読み取る

1.話を聴く

まずは話を聴きます。内容を聞くのはもちろん、声の調子、話すテンポや間の取り方などにも注意して聴いていきます。気になる言葉や繰り返し出てくる言葉はキーワードとして頭に留めておき、質問などに備えます。

2.状態の観察

傾聴にはただ話を聴くだけではなく、客観的に相手の表情や体の動きといった状態を観察することが含まれます。観察は「物事の状態や変化を客観的に注意深く見ること」です。顔の表情、身振り手振りや、力の入り具合なども注意して見てみましょう。

特に「客観的に」というところが大切です。主観を持たず、自分の思考や感情を入れずに見たり聴いたりすることで、相手のありのままの姿をとらえることができます。話を聴くことと、客観的に状態を観察することが、次に挙げる「想いの洞察」につながります。

3.想いの洞察

観察からさらに踏み込んで、洞察によって相手がどんな想い(思考と感情)を持っているか読み取ることも必要です。洞察は「物事を観察して、その本質や、奥底にあるものを見通すこと」です。

話を聴くこと、状態の観察のどちらか、あるいは両方行うことで、想いを洞察することができます。話の内容と声の調子や話のテンポ、間の取り方、顔の表情、身振り手振りなどから、どんな気持ちか、どんなことを考えているかがわかるようになります。

ここでも客観的であることが重要です。客観的に相手の想いを受け入れることで、自分の想いや答えを押し付けることなく、効果的に拡大質問や、反映承認・認知などを行うことができます。

例えば、相手が「うまくいきました!」と言って、声が大きくなり、表情が明るく目がいきいきとしている場合は「嬉しいんだな」とわかります。したがって「嬉しいんですね」と反映することができます。

まとめ

傾聴で行っていることをわかりやすくするために3つに分けていますが、実際には3つの間を行ったり来たりして、ほとんど同時に行っていると思います。

上達のカギは「常に相手に集中すること」です。集中するためには、「傾聴の3つのポイント」にも書きましたが、相手に興味や関心を持つことが大切です。

興味のない人の話に耳を傾けるのは難しいと思いますが、興味を持っていると話を聴きたくなるのではないでしょうか。「どんな人だろう?」「面白そうだからもっと聴きたい」「この言葉が気になる」という気持ちがあると、自然と質問などが出てくるようになります。

慣れるまでは難しいですが、練習すれば誰でもできるようになりますので、3つのことを意識して傾聴してみてください。

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