RaspberryPiロボットカー勉強会:1回目~準備・OSインストール・初期設定~

IoT
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10月16日(日)に、友人でコーチングのクライアントでもある山本雅紀さんがメンターを務める「RaspberryPiロボットカー勉強会」にスタッフとして参加してきました。

raspberryPiロボットカー勉強会(10月)&中華ランチ懇親会 (2016/10/16 09:00〜)
出典: # raspberryPiロボットカー勉強会(10月)&中華ランチ懇親会 ## 概要 横浜にて、raspberryPiロボットカー勉強会(10月)&中華ランチ懇親会を開催します! ロボットカーやraspberryPiに興味のある方、...

この勉強会は、一昨年にコーチングでのお話をきっかけに開催することになりました。昨年からはほぼ毎月開催していますが、現在では毎回満員となっており、直接関わった者として驚くとともに、大変嬉しく思っています。私もスタッフとして準備や片付けのお手伝いをしつつ、参加者としても楽しく学ばせて頂いています。

勉強会の目標はRaspberryPi(以下ラズパイ)でロボットカーを動かすことですが、前回まではArduinoを使っていて、ラズパイは初めてだったので今回購入しました。

予習せずに完全にノー勉で挑んでしまい、準備不足とPCの容量不足で途中から何もできなくなってしまったので、反省とともに準備するものや、自宅に持ち帰ってやったことなどを書いていきます。

したがってこの記事では、Raspberry Piを始めるにあたり必要な機材とOSのインストール、初期設定の方法を紹介します。

これからラズパイを始めたい方や、IoT初心者で何をどうやって設定すれば良いかわからない方の助けになれば幸いです。

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準備するもの

1.Raspberry Pi 3 Model B

これがないと始まらないラズパイ本体です。ロボットカーを動かすには2で良かったようですが、後々性能が良いほうが困らないと思ったので最新の3にしました。

ロボットカーがケースになるのでケースなしで、価格が安いのでElement14製を選択。ケースが必要な場合は下のものがセットより安上がりでお得です。

2.電源(ACアダプター2.5A)

電源が以外な落とし穴で、2.5AのACアダプターがあまりありません。ただ、調べたところ2.4A(2400mA)出力のスマホ用の充電器で大丈夫なようです。実用性を考えるとこれがベスト。

ただ、心配な方はIoTではおなじみのスイッチサイエンス製をものオススメします。容量も3Aで安心なのと、最初からミニUSBケーブルで出力されているので便利。

今回は手元にFIREタブレット用の2Aの充電器があったので使用しましたが、フリーズやシャットダウンが怖いので次回までに用意しようと思います。

3.USB充電ケーブル

ラズパイはミニUSBで電源を供給するので、USBケーブルも電源用に必要です。電源用なので充電用ケーブルでOK。

4.シリアル-USBアダプタ/LANアダプタ&LANケーブル

PCからラズパイを制御するのに必要です。本来モニタとキーボードとHDMIケーブルを接続すれば制御できますが、勉強会にモニタやキーボードを持ち込むのは現実的ではないので、ノートPCとこれらの機器を接続して、SSH通信でラズパイを制御します。

どちらか一方で構いませんが、配線の手間を考えるとLAN接続がオススメ。

ラズパイとPCおよびハブ・ルーター間はストレートケーブルで接続します。最近はクロス接続でもアダプタ側で自動で切り替えてくれるので便利ですね。

5.microSDカード×2

ラズパイは記録にmicroSDカードを使用します。16GBのものでOKですが、ラズパイはmicroSDカードが壊れやすいらしいので、バックアップ用に2枚持っておくのが常識だそうです。

6.モバイルバッテリー

ここから下はロボットカーに必要なものです。ロボットカーの電源になります。安心のAnker製であまりかさばらないものを選択。

7.サーボモーター(ローテーション)×2

ロボットカーの駆動部分です。ローテーションあるいは360度となっていないと連続回転できないので注意。

8.カードリーダー

書くまでもありませんが念のため。OSの書き込みに必要です。ない場合は100均などで適当に用意しましょう。

ラズパイにOSをインストールして初期設定(Windows編)

ここからは勉強会の内容…ですが、持ち込んだノートPCの空き容量が足りずに作業できなくなってしまい、宿題として自宅で昨日やりました。WindowsPCから、SSH通信でラズパイを制御して設定を行う場合です。

1.Raspbianのイメージファイルダウンロード&展開

下のページから、ラズパイのOS”Raspbian”のイメージファイルをダウンロードします。

302 Found

画面左の”RASPBIAN JESSIE WITH PIXEL”を選択します。ダウンロードには30分程度かかります。raspbian-dl

ZIPファイルをダウンロードしたら、適当な場所に展開します。”2016-09-23-raspbian-jessie”フォルダにある”2016-09-23-raspbian-jessie.img”がイメージファイルです。

ちなみに、Raspbianはラズパイ専用のLinuxOSで、Ubuntuと同じDebianベースです。Ubuntuを使ったことがある人はコンソールやコマンドなども同じ感覚で使えるでしょう。

2.microSDカードにイメージファイルを書き込み

PCに下のページから、書き込みソフトの”Win32 Disk Imager”をダウンロードします。

Win32 Disk Imager
Download Win32 Disk Imager for free. A Windows tool for writing images to USB sticks or SD/CF cards . This program is de...

win32diskimager-dl

ダウンロードできたらインストールします。

インストールしたら”Win32 Disk Imager”を開いて、下の画像のようにイメージファイルとドライブを選択後、Writeボタンを押してmicroSDカードにイメージを書き込みます。microSDカードは事前にフォーマットしなくても大丈夫でした。

raspbian-image-writing1

10分程度で終わると思いますが、”Write Complete!”とダイアログボックスが出たら書き込み完了です。

3.SSH通信の準備(PC)

PCに下記ページから、通信ソフトの”Tera Term”をダウンロードしてインストールしておきます。ダウンロードはexeファイルでOK。

https://ja.osdn.net/projects/ttssh2/releases/66361

iTunesもダウンロードしてインストールしておきます。どうやらWindowsからラズパイにつなげるのに必要らしいです。

iTunes
最新のmacOSは、あなたの音楽、映画、ポッドキャスト、オーディオブックなどのコレクションを再生したり増やすための世界最高の方法です。

4.ラズパイ起動

いよいよラズパイを起動しますが、下の順序で行います。

  1. microSDカード挿入
  2. 通信ケーブル接続
  3. 電源投入

1.microSDカードをラズパイに挿入します。基盤裏側にスロットがあります。

img_0637

2.シリアル-USBあるいはLANケーブルを接続します。今回はLANケーブルを接続しています。

3.ミニUSBコネクタに電源用のUSBケーブルを接続して電源を入れます。ミニUSBを接続すると即電源が入りますので、必要なケーブルは先に接続しておきましょう。

img_0638

5.PCからSSH通信で初期設定

電源投入から1分ほど待って、ラズパイの緑LED(act)とLANのLEDが明滅していることが確認できたら、PCで”Tera Term”を立ち上げてSSH通信を行います。

ホストには”raspberrypi.local”を入力して”OK”をクリックします。これはデフォルトで設定されているホスト名なので、あとで変更します。勉強会などで復数のラズパイが一同に会した場合、同じホスト名だとネットワーク上でワケがわからなくなるので、変更必須だそうです。

teraterm-raspi-default

ユーザ名”pi”とパスフレーズ”raspberry”を入力して、”OK”をクリックします。セキュリティを考慮してパスフレーズは後ほど変更します。

teraterm-raspi-ssh-default

下の画面が出たら、接続成功です。

2016-10-17_12h29_17

ファイルシステムの拡張

デフォルトではmicroSDカードの容量が4GBしか使えないので、まず最初に行います。ここからはキーボードのみで制御しますので”コマンド”+Enterで命令を実行します。

上の画面で”sudo raspi-config”と入力してEnterキーを押します。画面が下のように切り換わったら、”1 Expand Filesystem”を選択するので、そのままEnterを押します。

raspi-config-exfilesys

画面が切り換わって、黒い画面で文字が何行か表示されてから、下の画面が出たら完了です。

2016-10-18_22h33_55

変更を反映するため、”sudo reboot”と入力してEnterを押し(以後Enter省略)、ラズパイを再起動します。

パスワード(パスフレーズ)の変更

パスワードが”raspberry”のままだと簡単に破られてしまうので変更します。”sudo raspi-config”を入力して、画面が切り換わったらカーソルキーの↓を押して”2 Change User Password”を選択します。

raspi-config-chgpwd

画面が切り換わって、下の表示が上から1行づつ出ますので、任意のパスワードを入力してEnterで確定します。カーソルも動きませんが、入力できる状態になっているので注意して入力してください。再入力後、”passwd: password updated successfully”と表示されればOKです。

パスワード変更

パスワードを間違えたり忘れたりしないように慎重に行ってください。失敗するとログインできなくなる=動かなくなるので、イメージ書き込みからやり直しになります。
ホスト名の変更

ホスト名を変更します。例によって”sudo raspi-config”でメニューを出し、”9 Advanced Options”を選択。

raspi-config-adv

画面が切り換わったら、”A2 Hostname”を選択。

 

すると下の注意が出ます。「アルファベットのa~z、数字の0~9、ハイフン”-“のみ使用できます」という意味です。それ以外の記号は使えませんので、注意してください。

2016-10-19_12h41_09

下の画面で、任意のホスト名を入力します。見分けがつくように-akforestを追加しました。

raspi-config-hostname

ここまで来たら、”sudo reboot”で再起動して、設定が反映されているか確認します。

“Tera Term”も再起動して、”変更したホスト名.local”で接続します。

raspi-relogin1

変更したパスワードを入力して、SSH認証が成功すればOKです。

raspi-relogin2

ホスト名が反映されていることを確認してください。

raspi-relogin3

パッケージやファームウェアのアップデート

パッケージやファームウェアのアップデートを行います。WindowsUpdateみたいなものです。合計30分弱かかります。セキュリティ対策なども行われるので、初回はもちろん、1ヶ月に一度くらいは行いましょう。

1.パッケージのアップデート

“sudo apt-get update”を実行後、”sudo apt-get upgrade”を実行します。

2.パッケージの構成変更

“sudo apt-get dist-upgrade”を実行します。

3.ファームウェアのアップデート

“sudo rpi-update”を実行して、ファームウェアのアップデートを行います。

4.再起動

“sudo reboot”を実行して、再起動します。これでいろいろできる状態になりました!

6.電源の切り方

“sudo shutdown”を実行すると、シャットダウンとなり、電源がオフになります。

2016-10-19_18h02_04

1~2分ほど待って点灯しているのが赤LEDだけになってから、電源のUSBケーブルを抜きます。

まとめ

いかがでしたか?必要なものが揃っていれば、初めての方でも2~3時間程度で全部できると思います。私も初めてでしたが、2時間半程度でできました。

ただし、ここからがスタートですのでこれから一緒に頑張っていきましょう!

【初回参加】raspberryPiロボットカー勉強会(1月) (2017/01/21 16:00〜)
sumobot jrの出典: # raspberryPiロボットカーについて 元のオリジナルは、オープンソースのsumobot jrです。 また、Fablab Kannai でraspi向けにカスタマイズしたものを作ります資料 このロボット...

 

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