「ライティングの哲学」を読んで100日間毎日1本散文を書いた結果

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はじめに

このWebサイトおよびブログは会社名で運営しているため、「プロとしてクオリティの高い内容を書く」という縛り(あるいは思い込み)があり、文章の精度には相当気を使っています。

そのため推敲にかなりの時間を割いていて、1本記事を仕上げるだけでも精神的に苦行でヘトヘトになってしまいます。またいい加減なものを出すわけにいかないという思いから、書きかけても仕上げられずにお蔵入りしている記事もあります。

このような経緯で最近しっかりした文章を書くことに対する苦手意識が強くなってきて困っていたところ、書籍「ライティングの哲学」を読んで刺激を受けて「これだけ書ける人たちでも苦しんでいるなら自分も何か試してみよう」と思い、2021年7月27日から散文を毎日1本ブログ記事として書く訓練を始めました。

駄散文、はじめます
最近、文章を書くのがかなり億劫になってしまい、更新ペースが落ちています。書けない理由として正直に申し上げると、コーチング関連の記事を書くのが私にとってかなりの苦行だからです。 コーチング関連の記事はプロとしてクオリティの高い内容にしなければ...

最初はパーマリンク(URLの最後の部分)をせっせと書いていましたが、面倒になったので4本目から通し番号(dasanbunxxx)にしていて、統一もしていないのでかなりいい加減です。また上の記事を読み返して気づきましたが、最初の目標は1000~2000文字だったのに、なぜか自分の中で1500文字以上の縛りになっていて勝手にハードルが上がっていて驚きました。

このような経緯で書き始めて、先日ついに目標の100本目を書き終わったので、書いてみてどうだったか結果を報告します。

1.無責任なことなら結構書ける

毎日何の役にも立たない散文を書いていく中で、とりあえず文体も内容もお構いなしに無責任に書くだけなら、結構スラスラ書けることに気が付きました。速度を測ってみたところ、1時間で2000文字くらいのペースでした。

「ライティングの哲学」にあった千葉雅也さんの散文にヒントを得て、最初に文体や内容にこだわらないようなルールとして、駄文かつ散文で構わない宣言として「駄散文」というカテゴリーを作り、書くためのハードルを思い切り下げたのも良かったです。

2.楽しさを思い出してやる気が出る

上の内容と重なりますが、論理の整合性や理路に無理はないかなどを気にせずに、自由気ままに文章を書くのは楽しいことだと思い出しました。かつてmixi(2004~)やクラウドシティ(2011~)で、日記をほぼ毎日書いていて楽しかった感覚が蘇ってきました。

また、写真やリンクを貼ってブログ記事を作り上げるのが楽しいことを再確認して、Webサイトやブログをイチから制作するプロセスはかなり楽しかったこと、要するに「作るのが楽しい」感覚も同時に思い出しました。

今の仕事は13年やってきて慣れ切ってしまい、新鮮なワクワクする気持ちがなくなりかけていましたが、初心を思い出すきっかけになりました。これから何か新しいことをやってみようという気になっています。

3.言葉を選ぶのが速くなる

文章を書くのは、書いている文に対して自分が持っている表現のパターンから適切な言葉を当てはめるパズルのようなものだと思っています。この言葉を当てはめるのに迷いがなくなってきている、つまり言葉を選ぶのが速くなっています(当社比)。

最初は高速化のために音声入力(Chrome+Googleドライブ)も併用して書いてというかまとめていましたが、最近はキーボードで打ってもあまり変わらない速度で書けるようになったので、もっぱらキーボード+マウスで書いています。

4.上手に諦められる

「ライティングの哲学」でも触れられていますが、文章を書いていると「もっと良く書けるはずだ」という一種の呪いに掛かっていきます。この呪いを解くのにも全部とはいかないまでもかなり効果がありました。

駄散文の記事は1500文字以上書いたらほぼ強制終了するため、コーチングの記事など実用文でもそれなりに書けたと思った時点で「もうこの辺でいい」と思えるようになりました。以前だったら最低でも3日、長いと1週間程度掛かっていましたが、下の記事は寝かせる時間を含めて半日ほどでアップすることができました。

コーチングでの沈黙について
コーチングを行っていて、質問を投げかけたときにクライアントからすぐ答えが出ずに沈黙が続くことがあります。慣れていない場合はコーチングで起こる沈黙に対して、どうして良いかわからないのではないでしょうか。 この記事では、質問の後クライアントが沈...

余談ですが、実用文の書き方については「コミュニケーション技術 実用的文章の書き方」が、論理構成の方法など非常に参考になりました。

5.精神的に余裕が出る

100本書いた実績があるので、トピックが3~5つで1500文字程度の散文ならいつでも書けるという気持ちの余裕が出てきました。自信とも言えるかもしれません。

また日常の出来事や考えていることをネタとして出してしまうので、モヤモヤなどを溜め込むことなくワーキングメモリを効率的に開放できているような気もします。

逆に書かないと気持ち悪いというか、ソワソワしてしまうのが玉に瑕です。

6.PVや収益アップの話

ブログを書いたり、ビジネスでライティングをしている方は気になるところでしょうが、うんこみたいな内容の駄文がたくさんあったところで、うんこのようなものが100個積み上がっただけなので、PV爆上がりとかフォロワー1000人増えたとか収益10倍とかの美味しい話は全くないです。

3ヶ月ちょっとの期間なので、経験的には役に立つ記事が(仮にあれば)そろそろ検索からの流入があるかな、くらいの感覚です。あったらラッキーとは思いますが自己満足の極みでやっていたことなので、こんなものだと思いますし、そこは別に気にしていません。

この記事がバズったりしてくれるとありがたいですが、期待しないのが怒ったりガッカリしないコツなので、まずないと考えています。

まとめ

100日間散文でブログ記事を書いてみたら、書くことに対する抵抗が少なくなりました。書くスピードも上がったのと、適当なところで諦められるようになってきたので、本番の気合が入った文章にも良い影響をもたらしそうです。

また100本でやめようと思いましたが、日常の出来事や考えていることを書かないと落ち着かなくなってきたので、これからも駄散文の記事は書き続けようと思います。

書くことが辛くなってきた方には「ライティングの哲学」を読んで、実践してみることをオススメします。

最後にうまくいくコツや考え方をまとめましたので、参考になれば嬉しく思います。

まずはやってみる

やらないことには何も始まらないので、まずやってみます。

以前書籍「メモの魔力」を読んでから公式のFacebookグループに入りましたが、10万部の売上に対して5000人程度でした。n=1で根拠としては弱いかもしれませんが、無料にも関わらず5%の人しか実際に行動しないことが分かりました。

したがって行動するだけで上位5~10%くらいには入れるので、どんな形でもやってみるのが良いと思います。

テーマごとにトピックに分けて書く

同じテーマで1000文字以上書くのがキツかったというか無理だったので、テーマごとにトピックに分けて、300文字×5つ=1500文字という方式にしました。300文字くらいななら何とかネタをひねり出して書けるので、無事に100日間続けられました。

書籍「独学大全」にもありますが、大きいものを実行可能な単位まで細かく分けるというのも、行動を起こすときに有効なので参考にして頂ければと思います。

1日の中で締め切りを決める

仕事やレポートなどでご存知だと思いますが、期限があるとやらなければという気持ちになるので、1日の中で締め切りを決めます。このようにある程度の強制力も仕組みとして利用すると良いでしょう。

私の場合は毎日21時30分にオープンワールドRPG「原神」の鉱石採集配信を行っているため、21時20分くらいが実質のタイムリミットとなります。これ以降はアニメを見たりお酒を飲んだりしたいので何もしません。

20時30分から一気に1500文字以上書き上げたこともありましたが、ギリギリでやるのは精神衛生上良くないので、最終的にトピックごとに思いついたら書いていって最後の1時間でラストスパートをかける方法に落ち着きました。

やる気が出る仕組みを使う

やる気が出る仕組みを使うのも効果的です。

私の場合はモーツァルトの曲を聴くと「できる人」になった気分を味わえるのに加えて、コーヒーを飲むと喫茶店やカフェにいる気分になるので、2つ合わせて「オシャレなカフェでバリバリ書いているライター」になりきって書いています。

また筋トレを行うときには映画ロッキー3のテーマ「アイ・オブ・ザ・タイガー」を掛けていて、気持ちが筋トレモードになるので継続できています。

やる気になる曲を掛けたりコーヒーなどを飲んだりする他に、300文字書いたらお菓子を食べる等でも良いと思います。

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